~ 北の有事の確率をロシアから考えてみる ~

先日、「北の崩壊シナリオを考える」と題した記事が、たいへん好評だったため、調子にのって、第二弾を書いてみました。

 

前回の、その記事から2週間が経ちました。今回は、北の有事の確率を、ロシアから考えてみました。

 

ロシアでは、つい先日、大規模な反政府デモが起きました。

このデモは、2011年~12年に起きた以来、反プーチン政権デモとしては最大規模です。たしかに、反プーチン政権デモは以前も起きており、初めてのことではありません。

 

しかし、なぜ、今なのでしょうか?
発端は、野党勢力の指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の呼び掛けであり、彼の汚職告発団体「反汚職基金」が公開した動画は、YouTubeで再生回数が1300万回を超え、多くのロシア国民の怒りを買ったそうです。

 

大きな反響を呼んだこの動画は、メドベージェフ首相が贈収賄で莫大な不動産資産を集めていたと告発する内容です。

 

下記は、ハフィントン・ポスト(米インターネット新聞)より、引用。

 

ロシア政府はこのところ、汚職疑惑が次々とふりかかっており、2016年に流出したパナマ文書には、プーチン大統領と家族が、友人や仲介業者を通して少なくとも20億ドル(約2.2兆円)規模の海外資産や貸付金のやりとりに関与したとみられる記述がある。

 

しかし、今回のナワリヌイ氏の動画と違って、パナマ文書で暴露された内容は、ロシアでは、ほぼ無視されました。ロシア国内の報道機関はプーチン氏への疑惑を広く扱わず、プーチン氏は「ロシアの弱体化を図る外国の陰謀」として、告発を退けました。他の国々では、文書が流出して大規模なデモが起き、アイスランドのように首相の辞任につながったケースもありましたが、モスクワでは小規模の抗議デモが発生しただけでした。

 

しかし、今回、3月26日のデモはいくつかの点で注目に値します。例えば、抗議活動に参加する若者の割合が高かったことや、当局がデモは許可していないと警告していたのに、多くの人が積極的に参加したことなどです。ロシア政府は、一部の人間が扇動したものと主張し、抗議デモを矮小化しようとし、国営テレビもほとんど報じていません。

引用はここまで

 

以上のことより、なぜ、パナマ文書のときには、ほぼ無視されたものが、今回は、ロシア国民の注目を集めて、大きな反政府デモに発展したのか?

 

当然、ナワリヌイ氏という扇動者がいたからですが、そのナワリヌイ氏を裏から扇動したり、大きな資金援助をする人がいたからこそ、これだけの大規模なデモに発展した可能性もあります(可能性です)。

 

この事実が、まずあります。

 

古来より、A国とB国が戦争をするとき、一見、関係のなさそうな第三国であるC国の国内で、AB国の戦争直前に、よく混乱が起きることがあります。

 

理由はこうです。
A国とB国が戦争をするとき、当然にして、その国の精鋭である主力軍は、戦争に参加します。

 

そのため、戦争相手(AとB)の国境には、その国の主力軍が展開しますが、その国境ではない、AB国の後方の地域などでは、少数の守備隊が残っているだけという状態になります。

 

そこを、関係のない第三国であるC国に攻撃をされないように、A国やB国は、自国の手薄な部分を攻めてくるかもしれない第三国であるC国の国内に、スパイを暗躍させて、C国の国内に意図的に混乱を発生させ、C国が動けないようにするのです。

 

この戦略は、歴史上、何回かあった、などというレベルではなく、世界で数えきれないほど行われた、第三国に、漁夫の利を奪われないための、極めて重要な戦略でした。

 

日本国内でも、例えば、甲斐信濃(山梨・長野県)の武田信玄公が、主力軍を率いて、南下する場合、国の後方(北部)の国境と接している、敵である越中(富山県)の国内などに、スパイを派遣して、お金をばらまき、そこで大規模な一揆などを起こさせて、手薄になっている武田家の北側の領内などに、第三国の敵が、攻め入って来られないような状況を、意図的に作り上げました。

 

今回のケースは、国の守備ではありませんが、主旨は同じです。

 

もしも北で有事が発生した場合、ロシア軍がそのどさくさに紛れて、北の北部に侵攻してくる可能性が十分に考えられ、それを阻止するための戦略の可能性があると思います。

 

ロシア国内に、混乱を発生させ、反政府デモの声を大きくすれば、北への侵攻は、ロシア世論的に、難しくなる可能性があると思われるためです。また、ロシア大統領選挙が、来年の春に迫っており、今の重要な時期に、ロシア国民から、これ以上のマイナスを発生させられないとの思惑が発生する可能性があります。

 

そんなことがあるのか?と思われる方もいると思います。

 

もしも北で有事が発生し、仮に、北の北部にロシア軍が入ってきた場合を、想像してみてください。とてつもなく大きな問題が発生します。その問題は、下手をしたら100年単位以上のものになります。

 

太平洋戦争での北方領土問題は日本の問題であり、もはや説明するまでもないと思います。

 

中ソ国境紛争(ダマンスキー事件)では、わずか、長さ1.7キロ、幅500メートルの小さな中州を巡って、大規模な中ソの軍事衝突に発展し、中ソの核戦争の危機にも発展しました。

 

また、日本の尖閣諸島という無人島で、あれだけのことが起きていることを考えれば、その重大事がわかると思います。

 

北で有事が起きた場合、ロシアは、漁夫の利を得られる絶好の位置におり、また、クリミアの例などを見ても、道義よりも利を奪いに来る国であるということは明白であるため、北で戦争を起こす場合は、「必ず」、事前にロシアの動向にも、最大の注意を払う必要があります。

 

そのため、その芽を最初から摘み取れる戦略があるのであれば、これくらいのことは、当然にして行います。

 

たしかに、たまたま、ロシアのデモに重なっただけかもしれません。それは、我々一般人にはわかりません。

 

しかし、可能性としては、古来より数えきれないほどに行われてきた、戦争時における、第三国への重要な戦略のひとつのため、可能性としては、それなりにあると思われます。

 

ロシアでのデモ発生が、もしも、アメリカの戦略によるものならば、北への軍事行使の舞台は整いつつあります。ロシア国内の混乱発生に、成功しているのですから(あくまでも仮定の話です)。

 

別の話ですが、日本の長峰駐韓大使が、韓国に戻りました。

 

表向きは、「新政権の誕生を見据え、情報収集を強化する必要がある」となっていますが、安部首相の過去からのお考えなどからして、「その理由」で「その行動」を起こすとは、到底、思えません。慰安婦像は撤去されていないのですから。

 

真の理由の可能性は・・・

 

アメリカから、強い強い要請があったのか(日米韓の緊密な連合が、今、絶対に必要)。

 

若しくは、朝鮮戦争有事がかなり具体化しており、万一、その場合には、駐韓大使が不在の場合は、韓国にいる邦人救出に大きな支障が出る恐れがあり、それに備えるために、韓国に戻った可能性があります(本当に戦争が起きた時に、駐韓大使が不在で、邦人に犠牲が出た場合、安部政権への国民の支持が失墜します)。

 

戦争が起きる! などと、煽っているつもりはありません。私の話は、ただの可能性の話です。

 

ただし、日々の現実のニュースから、通常とは違う事象が発生している点に、視点を向けてみると、国々の戦略の上に行われている「可能性」が感じられます。

 

あくまでも可能性であり、もちろん、私も戦争が起きないことを切に望んでいます。

 

前回の記事に書いたように、北の支配者が第三国に亡命をして、将来、中国が民主主義になり、平和になることを望んでいます。

 

米中首脳会議はどうなるのか・・・注目です。